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ボーマン層の役割

bowmans.jpgLASIK(Intra-LASIK)を受けるべきか、Epi-lasik(PRK)を受けるべきか悩んだ時、決定的な違いとして問題になるのはボーマン層(ボウマン層ともいう。Bowman's Layer(BL))の存在です。なお、このボーマン層ですが、文献によってはボーマン膜(Bowman's membrane)と書かれていたりしますが、組織学的に正しくは“層”です。

では、このボーマン層の役割について、まとめてみましょう。

とは言ったものの、、構造は分かっていても正確な役割と言うのは解明されていないようです。(^^;;
構造は、高密度の不規則なコラーゲン繊維で出来ています。実質細胞が存在しないため損傷すると再生されません。また、このボーマン層が損傷を受けると傷が残り、場所によっては視力の障害となります。また、このボーマン層には無数の小孔があり、角膜実質層の上層(外側に近いところ)付近に張り巡らされた神経の枝を上皮細胞まで通しています。では、その役割に関してですが、、諸説ありますので、いくつか紹介してみます。


1) 受精卵から胎児に成長する過程(胎生期)に上皮細胞を均一に定着させる目的で現れるため、眼としての機能が完成した後では、特に役割を持たない。

2) 実質層および内皮細胞を外部の衝撃から守る為にある。

3) 角膜のカーブを維持する為にある(外殻のようなもの)。

4) 角膜上皮細胞を保湿する為にある。この層が一番保湿能力があるらしい。

5) デスメ膜とボーマン層で実質層を挟み込み、実質層の剥離(膨張)を防いでいる(実質層は、脂質と水分が交互に重なり合ったラメラ構造をしています)。

6) 角膜は、房水から栄養を受け取って(涙からではなく、内側の水晶体と角膜のすきまにある房水から外に向かって浸透していく。内皮細胞が吸い上げる)いるが、ボーマン層は実質層を透過してきた水分/栄養分を一定に蓄え、角膜上皮基底細胞を健康に保ち、上皮細胞の活発な活動を支えている。
※上皮細胞は7〜10日で入れ替わります。


まぁ、無いよりはあった方が良いような気もしますが、PRKが生まれて20年、特に副作用も無いようなので、無くても実質層や角膜上皮の基底細胞が代わりの機能を提供出来るのかもしれませんね。なお、ボーマン層は全ての動物の眼にあるわけではなく、一部の動物にのみ存在する部分で、ボーマン層が無い動物の場合は上皮細胞やデスメ膜が分厚い傾向があるそうです。

エピ後に上皮細胞が均一に分布すれば良いのですが、上皮細胞は欠損部を埋める為に隣の上皮細胞から翼状細胞が移動、肥大化して欠損部を埋めていくそうですので、一時的に、細胞密度の違いによって不正乱視が発生しそうです。

axon.jpgただし、レーシックとエピを比較する際に、ボーマン層とは別の考え方として「角膜実質層上層の神経網の切除」は少し考えちゃいますね。エピ後、上皮細胞が再生した時は神経が何処を通ってるんでしょうかね???いずれにしても神経がいっぱい通ってるところを切除するわけですからエピは痛そうです。。(^^;;

ふと、この記事を書いていて思ったのですが、イントラレーシックのフラップを今以上に薄くしないのは、実質層上層の神経網を避けているのかもしれません。理論上、エピケラトーム使って上皮細胞だけをボーマン層から引きはがさなくても、ボーマン層直下をFSレーザーで剥離させればボーマン層を残したままエピ(この場合は普通のレーシックかな?(笑))が出来る計算ですからね。


■図表出典(これは、円錐角膜に関する論文です)
Patrick Caroline, COT, FAAO, Mark Andre, FAAO, Beth Kinoshita, OD, and Jennifer Choo, OD共著
「Etiology, Diagnosis, and Management of Keratoconus: New Thoughts and New Understandings」
http://www.opt.pacificu.edu/ce/catalog/15167-AS/Keratoconus.html

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コメント (7)

さくら:

はじめまして。東南アジア在住のさくらと申します。
レーシックを受けるにあたりいつも情報をこちらから勉強させていただいています。
ついに決心し、クリニックA,Bで診断を受け早々に手術を受ける予定なのですが、ここに来てA,Bどちらにしようか迷っています。
ご意見・アドバイスを頂けますでしょうか?

A;ALCON LADERVision4000
 イントラレーシック
(右/左) 近視 -7.50/-8.75DS
乱視 -0.75/-0.75DC
角膜厚 517/526μ
瞳孔径 6.5/6.3mm
OZ\TZ 6.5\9.0mm
角膜削減量115/130μ
     フラップ厚110~120μ
角膜残存量282~292/276~286μ

(診断) 角膜をより多く削るウェーブブフロントは勧めない。

B.VISX STAR4 IR CUSTOMVUE
ウェーブフロントイントラレーシック
(右/左) 近視-7.50/-8.75
乱視-0.75/-0.75
角膜厚546/558
瞳孔径6.0mm/6.0mm
    OZ\TZ 6.24mm\8.0mm
角膜削減量 114.7/131.7     フラップ厚 100μ
    角膜残存量321/316

(診断)角膜削減量の少ないウェーブフロントを勧める。

ウェーブフロントを取るか、OZ.TZの大きい方を取るか。VISXの方が日本で多く使われているので帰国後の診察に有利か。
いかがなものでしょか。
宜しくお願いします。                       

さくらさん、始めまして。:-D

いつもご覧いただきありがとうございます。
くだらない記事も多いので、、参考になってれば良いのですが、、(^^;;

さて、コメントいただいた内容に関して私なりのコメントをさせていただきますが、最終的には、さくらさんが「担当医とよく話し合って自分で納得して決めないといけない」ということを忘れないでください。

ではコメントです。2箇所で検査を受けられた。ということですが、これは今滞在されている現地(海外)で受けられるわけでしょうか?タイやシンガポールならレーシックは進んでるので大丈夫でしょうが、日本からの治療ツアーだとトラブルも多いようなので、有名で症例数の多いところの方が安全だと思います。(国立病院系で有名なレーシックセンターがあったような記憶があります)

それで、データを見たのですが、最初に「角膜厚の違い」が気になりました。誤差にしては30μmは多すぎます。

ひどいドライアイ&片方(A)は朝の検査、もう片方(B)は夕方の検査。だったとしても、角膜含水量の誤差にしては大きすぎます。もしも本当にこれが信用できる数字であったなら、残念ですが切除が1回で上手くいく可能性は低いと思います(角膜の切除は含水率に大きく左右される)。

また、2箇所で計測して違う値が出てる場合は、安全値をとって「低い数値」を見ます。低い数値で計算すれば、どちらも残存角膜厚に大きな違いはありません。角膜ベッドの残量が280μmを切っているので、夜間視力/コントラストの低下、視力の日内変動が発生する可能性があります。可能であればフラップ込みで400μm以上は欲しいところです。仮に1回の手術でうまくいかなかった場合、この数値だと再手術は出来ません。ですので、

「-1.0Dくらいの近視(1m以内しかピントが合わない)、もしくは+1.0Dぐらいの遠視」

が残っても満足。ってぐらいの気持ちで受けれるなら、手術は、さくらさんにとってすばらしい経験になると思います。

なお、AのALCON LADERVision4000は、1世代前の機種なのでやめたほうがいいです。正確な切除は期待できません(6000という機種が最新です)。また、イントラレーシックなのにスラップが120μmというのは、FSレーザーも古い機種(FS15とか)使ってる可能性があります。BのS4 IRは良いレーザーですから問題ないと思います。S4 IRはウェーブフロントがおすすめですが、-7.0Dを超えるような強度近視の場合、切除量の減量以外の効果は期待しない方がいいでしょう。それと、S4 IRのIR(虹彩自動追従システム)は黒目の色が濃い(黒い)日本人の場合、うまく追従できない場合があるようです。さくらさんの黒目が茶色っぽくないなら、IRを信用しないで照射中は目を動かさないよう気をつけてください。

ちなみに、角膜の直径は最大で12mmくらい。フラップの直径が9mmくらいなので、TZ9.0mmだと照射域がフラップ外にはみ出しちゃいますよ(笑)実際はフラップギリギリまで照射したりしないのでOZ/TZトータルで8mmぐらいあれば、最近のレーザーは気にしなくても大丈夫です。OZ/TZの広さは、レーザーメーカー各社の宣伝材料になってるだけです(笑)

あとは、その病院の先生を信用できるか、そのレーザーを導入してから十分な臨床数があり、医師がそのレーザーでの手術に熟練しているか等を総合的に判断されれば良いかと思います。

それと、いずれのレーザーで受けられても、「日本に帰ってから診察を受けるので、必要なデータをください。」と言えばデータをくれるはずなので、ちゃんとした眼科/大学病院系レーシックセンターなら診察してもらえると思いますよ。カルテを患者に渡さないのは日本の医者ぐらいです。

どうでしょうか?背中を積極的に押してあげるようなコメントにはなりませんでしたが、参考にしていただけると幸いです。

さくらさん、可能であればもう1箇所検査を受けてみてはいかがですか?そこでの診断で角膜厚が550μmであればギリギリ安全圏だと思います。

さくら:

Raptorさん、ありがとうございます。感謝感激です。
背中を強く押していただきました。手術への決心が固まりました。

近視度数が高いので大きな期待はしておらず、また眼鏡になっても今よりレンズが薄くなるのならいいやと思っています。

手術はクアラルンプールで受けます。AもBもFS60イントラレースを使っていますが、BのSTAR4 IRが最新なのでそちらに惹かれていました。しかしOZ,TZがAの方が大きいのでAにしようかと思い始めていたところでした。
TZ9mmだとフラップからはみだしてしまうのですね(笑)。メーカー各社の宣伝というのにもなるほどと思いました。
 
 ただBは何回測っても角膜厚が多くでるので、医師から「術後も角膜が331μ残っているから再手術可能だよ」と言われていますが、そこだけは信じないようにします。

 ウェーブフロントとコンベンショナルを比べた時どちらが角膜削減量が多いかはレーザー器機によって違うようですね。
 
 器機については日本の眼科のホームページも色々読んでみましたが、各眼科評価がばらばらで読めば読むほど混乱しました。
 
 データも事情を話してもらうようにします。実は今回の基本的な眼のデータをもらうのにAにはかなり嫌がられました。特OZ/TZあたりで。OZ/TZについてはRaptorさんのブログと紹介下さったアメリカのホームページで学びました。
 データを渡したがらないクリニックの姿勢なども垣間見られて私にとっては嫌がられながらも有効でした。
 
 Raptorさん、私の人生にepoch-makingなアドバイスをくださり本当に有難うございました。

さくら:

私の最初の書き込みの文の表現が間違えていました。すみません。
既に計4軒クリニックをまわり、最終的にA,Bの2軒に絞られたのです。そして、B以外はどこも角膜厚右510~520 左525前後でした。
他と値が違うからとBに何度も行って測ってもらうのですが、ここではいつも550前後で、「ほら、550でしょ?」と言われて終わりです。

さくらさん

そうですか。お役にたったようで嬉しいです。:-D

フラップ作るときに多少痛いかもしれませんが、がんばってください!上手くいく事をお祈りしていますよ!

次回は裸眼でお越しください(笑)

さくら:

ありがとうございます。
勇気が出ました。
次回、薄いレンズの眼鏡かけてお邪魔していたりして。塩払い塩払い。
これからもきっとほぼ毎日こちらにうかがうかと思いますがどうぞよろしくお願い致します。

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2007年04月27日 15:24に投稿されたエントリーのページです。

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